受付担当です。

今日は当ジムを会場に、10月からスタートする「ユニバーサルクライミングサークル 鳥モンキー」主催のキックオフイベント「みんなでLet’sボルダリング!」が開催されました。
視覚障がいのある方ないがコミュニケーションを取りながら一緒にボルダリングを楽しもう、というイベントです。

台風14号が近づいていて当初の予報はもう少し早く鳥取にも影響しそうだというものだったので、東京から来られるゲストの小林さんたちの乗られる飛行機の発着に影響するんじゃないか、参加される方の乗られるJRに影響するんじゃないかと心配しましたが、イベント時には鳥取市はまだ全然風雨の影響はなく無事開催できました。

ただ、台風のせいでまあなんと暑いこと…
ジムの中も真夏の暑さで、参加者の皆さんには「水分を取って熱中症予防をしてくださいねー」とお声掛けしながら進めていきました。

まずはラジオ体操で準備運動。
普段のイベント時には前で見本を見せて真似していただくことが多いのですが、ラジオ体操なら視覚に障がいのある方でもほとんどの方が知っておられるのではないかということと、ラジオ体操って丁寧にしっかりすると本当に全身いい準備運動になるということから。

しっかり身体が温まったところで、今回のイベントのために東京から駆けつけてくださったパラクライマーの小林幸一郎さんのお話をお聞きしました。
視覚障がいのあるクライマーのためのナビ(サイトガイドというそうです)の方法「HKK」の説明もしていただき、参加者みんなで勉強しました。
「HKK」とはホールドの「H=方向」「K=距離」「K=形」のこと。
方向はアナログ時計の文字盤の位置を使って「右手のホールドから○時方向」と示します。「今右手で持ってるホールドから10時方向の近くにガバホールド」というような感じ。
大事なのは、あくまでホールドの位置だけを伝えること。ムーブや登り方を指示しないこと。
これは、当ジムでも大事にしている「登り方を細かく教わるのではなく自分で考えることがクライミングの最大の楽しさのひとつ」と同じ理由からです。
ガイドする人が「右手で2時方向にあるガバを持って、左足を3時方向にあるホールドに」というふうに言ってしまうとそれはその人の操り人形になってしまうと。そうではなく、ホールドの位置だけ知らせてもらってその使い方はその人が考える、それがクライミングの醍醐味なのだから、ということ。

これが、わかってはいるのですがなかなか難しいのです…
ついつい「右手が~」と言ってしまう。練習が必要です。
そして、アナログ時計が苦手な方のために文字盤のガイドプレート?を手作りしてみました。ちょっとは役に立ったかな?

今回はクライミングが初めてか2回目くらいの方が多かったので、「トラバース(横移動)」を主に企画してみました。
以前から何かのイベントでトラバースグループ対抗リレーをやってみたいなあと温めていたので、今回初企画。
これなら初めての方や視覚に障がいのある方でも高さで恐怖感を感じることなくとっつきやすいのではとの期待を込めて。(※通常営業時間内は、特に初心者の方は壁の占有に繋がってしまうためトラバースは不可ですのでご注意ください。今日は貸し切りなのでOK!)

グループ分けをしてグループごとでトラバースの練習をし、最後に対抗リレーをしました。速さではなく距離を競うということで、焦ることなくゆっくりで大丈夫ですよ~と。
普段いつもこのジムで登っている会員さんはホールドの位置や形もだいたい分かると思うので、アイマスクをして挑戦!
いつもと全然感覚が違う!マットとの距離感が分からなくてコワイ!と。
ほんと、いつも視覚に頼りに頼っているので見えないとめちゃくちゃ怖いのです。
グループ内でサイトガイドしあったり応援したり、なかなか盛り上がったのではないでしょうか。
小林さんと、サポートで一緒に来て下さっている女性クライマーの白井さんもリレーに加わってくださり、盛り上げてくださいました!

途中の休憩中には小林さんと白井さんのデモンストレーション。バルジ壁の課題を登ってくださいました。
白井さんの登りは女性でもこんなのも登れるようになるんだ!がんばろう!と思うカッコよさ。
小林さんは目が全く見えていないなんて考えられない、本当に軽快にさらーーっと登っていかれるすごさ。そしてそれをガイドする白井さんの的確さ。
お2人とも本当に素敵でした!ありがとうございました!

企画が満載過ぎて(?)時間がだいぶ押してしまいましたが、皆さん楽しんでくださったかな?

鳥モンキー」は今後は社会人サークルとして1カ月に1回程度定期開催される予定です。
ボルダリングを中心に、焚き火をしたりウォーキングをしたり、視覚障がいのある方とない方が一緒にいろいろ楽しみ、みんなの「居場所」になれるようなサークルを目指しています。
ボルダリングの回は当ジムが会場となります。
詳しい活動内容や活動日時、お問合せ、参加お申し込みはこちらから
当ジムが主催ではないため、お問合せ等は鳥モンキーのメールアドレスまでお願いします。

今日は本当に皆さんお疲れ様でした & ありがとうございました!