Q.筋力がなくても大丈夫?

Q.筋力がなくても大丈夫?

A.大丈夫、必要な筋肉は続けるうちに付いてきます

「ボルダリングは屈強な筋肉マンじゃないとできないかも」というイメージを持っておられる方も多いかもしれませんが、実際は筋肉の少なそうな子どもさんや細身の方、女性もスイスイ登られます。
むしろ筋肉は重量が重く、マッチョな方のほうが苦戦することもあるくらい筋肉量の少なさ=軽さは実は武器にもなり得ます。

筋力・腕力は確かにボルダリングの課題解決要素の一つですが、他にも柔軟性・体幹・バランス力・観察力・思い切りの良さ・高さへの耐性など様々な要素があり、各々が自分の得意な要素・個性をいかに活かしてどんな動き方で課題を攻略していくか、それこそがボルダリングの大きな楽しみのひとつ。
もちろん圧倒的にフィジカルが必要な課題もありますが、同時に“いかに力を使わずに登るか”という要素も含むので、筋力が少ない=できない ということではありません。

筋力よりも確実に必要なのは、「継続力」。
登れなくても諦めず、工夫をしながら地道にコツコツ取り組み続ける力。
続けること=上手くなること と言っても言い過ぎではありません。
「頑張った成果が確実に自分に反映されるスポーツなのが良い」と言われる方も多いです。

最初はほんの少し登っただけで腕がプルプルして体中が筋肉痛になったり、手に豆ができて痛くなったりしますが、だんだんと体の使い方が分かってきて余分な力を抜けるようになり、必要な筋肉も少しずつ付き、手の皮も少し厚く丈夫になって、体が少しずつ順応していきます。

まずは少し続けてみてください。
少しずつ登れる時間、登れる本数が増えてくると思います。


【余分な力を使わず登るために】

┃足をしっかり使う!

手の力で身体を引き上げていくのではなく、手よりも力の強い足にしっかり体重を乗せて、「足の力」を使って登ることを意識してみましょう。
それだけで力が無くてもうまく登ることができたり、腕に疲労が溜まりにくくなったりします。

┃登る前にはオブザベーションを!

いきなりスタートホールドを持ってしまうと視野が狭くなり、次を探すうちにホールドにしがみついている時間が長くなり腕はどんどんパンパンに。
そうならないために、まずは登る前にマットの外から課題全体を観察します。そのことを「オブザベーション」といいます。
「スタートはあそこ、ゴールはあそこ、使えるホールドはあれとあれと…」と事前に見ておくだけでも腕の疲労の溜まり方が全然違います。
慣れてくるとオブザベしている時点で手や足の動かし方をシュミレーションできるようになってきます。

┃身体の“振り”を使おう!

手や足の筋力だけで身体を上げていこうとするとどんどん体力を消耗するし、ホールドになかなか届かないことあります。身体を振って勢いをつけることで、力を温存したまま遠いホールドに手を届かせることができます。