ボルダリングは、スタートからゴールまで設定されたルートのホールド(石)だけを使って登っていきます。そのルートのことを「課題」といいます。
M’sCaveTRUNKでは、初めてボルダリングに挑戦される方から上級者の方まで登っていただける様々な難易度の課題を設定しています。8級から足限定(手も足も指定のホールドのみ使う)です。
少しずつ段階を追って様々な経験値を積み重ねられるような課題作りを心がけています。
課題の種類
テープ課題(1年に一度更新)
テープ課題は毎年春に更新される1年間常設の課題で、1年かけてじっくり取り組むことができ、1年間分の成長度合いが分かりやすくなっています。
当ジムでは8級から足限定(手も足も課題のホールドだけを使う)です。
テープ課題は、一つの課題は同じ色のホールドで作ってあります。
ボルダリング初心者の方は、まずはウォーミングアップやボルダリングに慣れる意味でも、テープ課題の8級から挑戦してみられることをおすすめします。
初めて登られる方やご希望の方には8級~5級までの課題チェック表をお渡ししていますので、ぜひ各級のコンプリートを目指してみてください。
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あいうえお課題(3カ月で更新)
テープ課題7級・6級くらいの頃からはぜひ「あいうえお課題」(難易度7~6級程度)にも挑戦してみてください。テープ課題と少し雰囲気が違い、大きなホールドもあって面白いと思います。
ホールドの色もバラバラで、オブザベーション(登る前に課題を観察して登り方のイメージトレーニングをすること)の練習にもなります。
3カ月で更新しますので、飽きずに挑戦できます。
また、初級から中級へ上達の近道「じっくり3カ月サーキット」(無料)へのご参加もいかがでしょうか。少し難しめの課題にどんどんチャレンジすることでグッと上達速度が上がりますよ!
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ABC課題(3カ月で更新)
テープ課題5級に挑戦する頃にはぜひ「ABC課題」(難易度5~4級程度)にも取り組んでみてください。5級や4級の壁で心折れそうな頃に、気分転換にもなります。
こちらも3ヶ月で更新します。
引き続き「じっくり3カ月サーキット」もおすすめします。このサーキットプログラムを頑張ることで、飛躍的に上達する人も多いです。
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マンスリー課題(毎月初日に更新)
マンスリー課題は月初日に更新される課題。1か月しか期間が無いので、毎月突っ込んで打ち込めます。
「スローパー」や「ダイナミック」「バランス」など毎月テーマがあり、課題は5級程度の1番からはじまり1級以上程度の15番まで、番号が進むにつれ難易度が上がります。
登り込んで上級クライマーを目指したい!という方はぜひ、マンスリー課題を使ったハンデ戦のノートコンペにもご参加ください。
長物(トラバース)課題(3カ月で更新)
長い距離を横向きに進んでいく長物課題(トラバース課題)もあります。一つ一つの動きは難易度が高くなくても、それを長い距離続けることで持久力UPや重心移動の練習になります。
人が多い時間帯だと、長物課題を進んでいると次の壁に人が入ってくることもあります。そんな時は、課題の途中でもその壁には入らず、少し待機をお願いします。
ジム内に人が多い時にはなかなかチャレンジしにくいですが、機会があればぜひ。
いろいろな壁を登ってみよう
課題は、壁の傾斜が緩い=易しい というわけではありません。
- 前傾している「スラブ壁」や垂直の「垂壁」…初級課題も多い反面、乗りにくく持ちにくいホールドが設置してあることも多く、バランス力や重心移動などを試される課題なども多い
- 「傾斜の強い壁」…重力が強くかかるが、スラブ等と比較して持ちやすいホールドが付いていることも多い
このように、壁によって身体の使い方や要求される能力が違う部分もありますし、人により壁の得意不得意もあります。
ぜひいろんな壁・課題に挑戦してみてください。

ケガをせず、しっかりクライミングの土台を作っていこう
順調に上達するには、下記のような課題の選び方を心がけるだけでもオーバーユースによる故障を防ぎ、結果として効率よく上達に繋げることができます。「急がば回れ」です。
- 易しい難易度の課題でもたくさんの数をこなしてみる
7級が1つ登れたから6級、また6級が1つ登れたから5級…とどんどん難易度を上げると、早い段階で急ブレーキがかかります。易しい課題はたしかにすぐ登れたけど、もしかしたらいわゆるパワーに頼った登り方だったかもしれません。
難易度が上がるにつれ指関節や腱・筋肉への負担もどんどん大きくなりますが、パワー頼みで登り続けると、上手く登れないだけでなく強い負担がかかり続けて故障に繋がりかねません。
8級や7級・6級の初級課題でも、課題ごとに壁・ホールド・ムーブなど様々な違う経験ができるように心掛けてセットしています。
同じ難易度内のたくさんの課題をこなすことで、高さやホールドの持ち感、足元、身体の使い方などの様々な経験が蓄積され、必要な筋肉も付き、中級課題に向かうための身体の準備が整ってきます。 - 身体に負担のかかる1つの課題だけを長時間・長期間登りこまない
どうしても登れない、もう少しで登れそうなのに…という課題がある時、登れるまでその課題だけに集中して登った経験が有る人も多いと思います。
「諦めないで取り組む」というのはとても大切なこと!というのは大前提として。
もしそれが傾斜の強い壁や指関節が少ししかかからないような負担の強い課題の場合、それだけを長く登り込むことは身体の同じ部位を酷使し続けることになり、故障に繋がってしまいます。
なので、そのような時は敢えて同強度程度の別課題を混ぜながら登る、例えばテープ課題の6級とあいうえお課題を混ぜながら登るようにすると、負担分散になります。
違う身体の使い方が身に付いて苦しんでいる課題が登れるようになるかもしれないし、成功体験があることでモチベーションも保てます。