Q.始めるタイミングや通う頻度、続けるコツは?

Q.始めるタイミングや通う頻度、続けるコツは?

A.「始めようかな」と思った時がベストタイミング!上達には定期的に継続を。

始めるタイミング

『やりたい!と思い立った時』

これに尽きます。
レンタルシューズ・チョークを使えば、始める前に道具を揃える必要はありません。
欲しいな、続けられそうだなと思ってからで大丈夫。

迷っているなら、ぜひ思い切ってジムのドアを開けてみてください。
まずは見学やご説明だけでも、もちろん大丈夫ですよ!

筋力や握力を付けてからのほうが良いのでは?

トレーニングして筋肉や握力を鍛えてからまた来ます!と言われることも多いのですが、実はそれは必要ありません。
ボルダリング自体が自重トレーニングのようなものですので、必要な筋肉は継続的に登ることでしっかり付き、体幹も鍛えられてきます。
握力も、クライミングはギュッと握りこむような、握力計で計るようなクラッシュタイプの握力を使うことはほとんどありません。登り始めの頃はホールドをグーッと握ってしまいますが、慣れてくると逆に力が抜けるようになります。
指先でつまむ力や保持力が必要となってきますが、それは継続して登ることで徐々に強くなってくるはずです。

季節的なこと


  • 暑くなく寒くなく湿気も少なく、ホールドも乾いていて登りやすい季節。この時期から始めても、頑張れば夏を引き締まった体で迎えられるかも。
    当ジム的には、4~6月に常設課題が一新され1年間常設されているので、常設課題に長期間取り組めるベストタイミングでもあります。

  • 暑い!湿気が多い!大汗をかきながら滑るホールドと格闘する一番登りにくい季節ですが、梅雨時の雨や日焼けを気にせず楽しめたり涼しくなってから夜も登れるからか、意外にジムの中の人数は減らない気がします。
    この時期に頑張ることで登りやすい気候になった時に覚醒できるかも。

  • 再び湿気も少なく登りやすい季節が巡ってきます。
    食欲の秋、しっかり食べてしっかり体を動かしましょう!

  • ホールドは乾燥していて汗も出にくく、アップさえしっかりして身体を温めればある意味登りやすい季節でもありますが、とにかく寒くて特に雪の日はジムに来る人は少なくなるので、人が多いのはちょっと…という方には良いシーズン。
    また新年明けや年度末・年度初めは新しく始められる方が比較的多くなるタイミングです。

通う頻度

どのスポーツも、ある程度の頻度で継続的にやってこそ上達するものです。
ボルダリングも例外ではなく、上達や身体の変化は、少なくとも週に1回程度は継続することで実感できると思います。

  • 週に1回程度  ➡ 現状維持ペース
  • 週に2~3回   ➡ ぐんぐん上達ペース
  • 週に4~5回以上 ➡ オーバーユース気味

ざっくりこんなふうに言われています。可能なら、週2~3回が一番上達ペース。

月に1回以下のような少ない頻度は、例えば「上達は特に望まないが、楽しめれば良い」というペースになります。
間が空き過ぎると身体の感覚や筋力などが毎回リセットされ、毎回それを取り戻すのに登る時間が長くなり、なかなか上達には繋がりにくくなってしまいます。

逆に、あまりに頻度高く連続して登ることはおすすめしません。
学生時代には毎日部活に打ち込んでいたという方も多いと思いますが、関節や腱を強度高く使うボルダリングでは毎日登りこむと身体のオーバーユース状態になりやすく、逆に登れなくなるばかりか故障に繋がることにもなりかねません。
トップ選手でもきちんと「レスト」を計算に入れ、筋肉や関節・腱を休ませながら鍛えています。

登ったらできるだけ1日以上は休む。
基本的にはそんなペースを生活習慣に組み込んでしまうのが、一番継続しやすいと思います。
ぜひ自分の身体にベストなペースを探ってみてください。

ちなみに当ジムのご利用料金は、「1日会員を月に6回以上」なら月会員料金のほうがお得になります。自動継続制ではありませんので、その都度ご都合の良い会員形態でご利用いただけます。
ぜひ、定期的に継続して取り組んでみてください。

続けるコツ

継続するには、「モチベーションをいかに保つか」が重要です。
長く続けている方は、すでに自分なりのモチベーションの保ち方を探りながらやってきておられると思いますので、ここでは始めたばかりの方へ、ジムでの経験上からのお話を。

難易度を上げることを急ぎすぎない

特に男性は、筋力がある人や身長の高い人も多いため、初日でもある程度の難易度まで持ち前のパワーでどんどん登れたりします。
例えば8級が1本登れたから次は7級、7級も1本登れたから6級…とどんどん難易度を上げる登り方をすると、すぐにパワーでは解決できない課題にぶち当たってしまうということになります。
かなり早い段階で「あれ、もう登れない。スタートもできない。あんまり楽しくないかも」ということに繋がってしまうかもしれません。

初級課題もそれぞれに課題数があり、同じ級でも壁の傾斜もいろいろ、課題のタイプも違います。
難易度の低い級でもできるだけたくさんの課題を登ることで、ムーブや感覚のバリエーションを経験することになり、その経験値の積み重ねがその後の登りの“引き出し”となっていきます。

当ジムでは8級~5級の課題表をお渡ししていますので、まずは初級課題からコンプリートを目指してみるのも、経験値の獲得手段としておすすめです。
「急がば回れ、コツコツ系タイプ」の方は継続力が高いです。

人との勝ち負けにとらわれない

ボルダリングでは、過度に人と比較したり勝ち負けの視点でとらえないほうが、自分だけでなく周りの人も楽しく取り組めます。
極端に言えばそれが順位の付くコンペであったとしても、勝負に他選手との駆け引きがあるわけではなく、自分が登れるか登れないかが結果のすべてです。
人は登れるのに自分は登れないからきっと向いていないんだ、なんて悲観することは全くありません。自分と向き合ってコツコツ地道に頑張れることが継続や上達に繋がります。

登れなくなってきてからが、いよいよ本格始動

始めたばかりの頃は攻略できる本数も多く、登れた達成感も数多く味わえますが、上達に従いそのうち「全然攻略できなくなってきた」という時期が来ます。
つい「前みたいなペースで登れなくなっちゃった。他の人はあんなに登ってるのに、自分は向いてないかもしれない。」と思ってしまうものです。
でもそれは、実は上達して課題の難易度が上がってきた、という証。周りでバンバン登っているベテラン勢全員が、過去にもれなく通ってきた道です。

「だんだん登れなくなってきたぞ!いよいよここからが本番!」と思えると、その日一手でも進めた、などの小さな成功体験の連続でモチベーションが保てますし、どんどん上達します。
「登れない課題があるから楽しい」のがクライミングです。

また、課題には1年間常設の物、1か月や3か月スパンで更新されるものなどいろいろな種類のものがあります。テープ課題だけではなく短いスパンで更新される課題も混ぜて登ることで、細かく達成感を味わいながら経験値も上げることができます。
ぜひいろいろな課題に挑戦してみてください。

上手い人たちの登りを見る

始めたばかりの頃は、特にジムにベテランさんが多いと気が引けてしまうものですが、ぜひベテランさんの登りを見てください。
ネットで動画を見るのと同じように、目の前の上手い人の動きを見て自分でもやってみることは、少しずつテクニックを身に付ける手段のひとつ。
話しかけるとか輪の中に入るということではなくとも、見るだけでも全然違います。
ボルダリングのテクニックは、なかなか自分の力や感覚だけで身につけるのは難しいものですが、上手い人の登りを見て真似してみることで登れる課題の幅が広がり、どんどん楽しくなってきます。

いろんな課題をたくさん登ってみる

登れない課題に集中して頑張ることはとても大切なことですが、一つの課題だけに打ち込みすぎると身体の同じ部分に負荷がかかり続け、故障に繋がってしまうこともあります。
また、「どうしてもできない、向いてないのかもしれない」と精神的に煮詰まってツラくなってしまうこともあるかもしれません。

集中しすぎて自分がマイナス要素に傾きそうな時は、敢えていったん違う課題に向かってみるのも一つの手です。諦めるのではなくいったん離れてみることで、その難課題を攻略できる力が知らずに付くこともあるかもしれません。
「これが登れないと次の課題に行ってはいけない」と思いつめず、ぜひ同時進行でいろんな課題を登ってみてください。