クロストレーニングにボルダリング
クロストレーニングとは
クロストレーニングとは、メイン競技とは違う種類の運動を取り入れることで、パフォーマンスの向上や心身のリフレッシュなどを図るトレーニング方法です。
普段の練習だけでは使いきれない筋肉や感覚を別の運動で動かすことで、「身体機能向上」「プレーが安定する土台」を作ることができるというものです。
クロストレーニング×ボルダリング
ボルダリングは、「課題」というあらかじめ設定された様々なルートを登る中で、自重を使って全身をバランスよく動かすスポーツです。
「体幹・柔軟性」などを高められ、「集中力・ボディイメージ」の向上などにも効果的なことから、多くのアスリートがクロストレーニングに取り入れています。
┃楽しみながら強度のある全身運動
ボルダリングは、指先からつま先まで使う全身運動でありながら、パズルのように「どの手足で、どこをどう動かすか」を瞬時に判断する“考えるスポーツ”でもあります。
課題をこなすことで、トレーニングをしているという意識が少ないながら、自然と身体を使っているのが楽しいところ。登る壁や課題により、強度もある程度調整できます。
動き方の正解は無く自分だけの正解を探る中で、おのずと自分の身体や心をしっかり見つめます。
┃全身をまんべんなく使う自重・体幹トレーニング
ボルダリングでは、壁にぶら下がったり、身体を引き上げたり、足で押し上げたりするすべての動きが自重を利用したトレーニングになっています。
そして、決して腕力だけでは登れません。
左右差が少なく、体幹・肩甲骨・指先・脚力まで、全身をバランスよく使います。
- 肩甲骨や背中の筋肉を使って身体を引きつける(懸垂のような動作)
- ホールドの上に片足だけで立ち上がる(片足スクワット的動作)
- 小さなホールドに体重を乗せてバランスを取りながら身体を動かす(体幹で姿勢をコントロールする動作)
- 壁から身体がはがされないようにする(手足だけじゃなく体幹を意識)
こうした動きを「ゲーム感覚」で繰り返すうちに、自然と筋力や体幹が鍛えられていきます。
狙った部位の筋肉を大きくするという目的には向いていませんが、偏りなく鍛えるということにはとても有効です。
┃柔軟性・可動域・バランス感覚UP
「もう少し足が上がれば…」「もう少しだけ脚を拡げれば…」と”自分ができると思っている範囲”より少し頑張る動きをすることで、柔軟性や可動域の向上に繋がります。
また、高所で不安定な足元の中で身体を動かしたり、バランスを取りながらホールドを取りに行ったりする動きも多いため、体幹が鍛えられたりバランス力の向上も望めます。
┃空間認識能力・ボディイメージの認識能力UP
ボルダリングは、
・自分の身体をどう動かしたら良いか
・自分の思った通りに身体が動くか
・身長や柔軟性的に届くのかどうか
・自分の脚力でいけるかどうか
などなど、多岐に渡って常に自分の身体の状態と課題とを見比べながら考え続けるスポーツ。
そのため、自分の身体的な長所や弱点、可動域、柔軟性などのボディイメージを自分自身で把握しやすいスポーツです。
自分の身体を深く知ることは、メインのスポーツ力向上にも繋がるはずです。
┃集中する力、思い切る力などを育むメンタルトレーニング効果
登っている時は誰でも一瞬、頭の中は課題のことと自分の身体のことだけという集中状態になります。その集中状態が脳の「マイナス思考」を一瞬無くすことがメンタルケアにも効果があるという研究結果があり、ドイツではうつ病治療にも利用されているそうです。
また、怖い・無理かもというような気持ちの中で、エイッ!と思い切ってみる力も養えます。
ここ一番という時に力を出せるメンタルトレーニングになります。
┃スモールステップを積み重ねやり遂げることを体感できる
ボルダリングは、「前回できなかったことが今日はできた」「今日は一手進めた」などの小さな成功体験を積み重ねることが、最終的に「登れた!」ということに繋がります。
最初は「絶対無理…」と思ったことも諦めずに小さなできごとを積み重ねることで成功する、という「諦めるなければ達成できる」が何度でも体感できるスポーツなのです。
それもまた、メンタルトレーニングとして有効だと思います。
ケガのリスクはゼロではありませんが…
もちろん、ボルダリングもスポーツである以上、落下などによるケガや関節などのケガのリスクはあります。
ただし、動き方の選択が個人の裁量に委ねられており、対人のコンタクトが無い分、自分のコントロールの範囲内でトレーニングを進めやすい特長もあります。
クライミングによくある故障についての予防やケアの方法などもお話しできますので、ご相談ください。
専用の道具無しでできますので、お気軽に!
ボルダリングは、自分の身体を「もっと知りたい」「もっと的確に動かしたい」という方にとって、きっと新しい気づきを与えてくれるトレーニングツールになると思います。
クライミングシューズが必要ですが、レンタルシューズをお使いいただくことで特別な準備なく続けられます。
スタッフは付きませんがジム内には常駐していますので、「他スポーツのクロストレーニングとして利用希望」とおっしゃっていただければ、そのためのポイントなどもご説明いたします。お気軽にお声かけください。
ぜひ、ご利用をお待ちしております。